普通科2年生物理選択者を対象に「VR先端科学体験セミナー」をリモート授業で実施しました!

令和3年10月21日(木)、広島大学放射光施設、放射光化学研究センター生天目博文教授のご指導のもと「VR先端科学体験セミナー」をリモート授業で実施しました。

セミナーの内容は、『科学を支える放射光の世界』で、「高度で難しい内容かな??」と思っていた生徒も多いようでした。

しかし、実際は平時の物理授業での授業内容をフックに、「”教科や分野を飛び越えた”最先端科学」について丁寧に分かりやすく構成していただきました。

【講師】
広島大学 放射光科学研究センター:生天目博文 教授

【授業担当教員】
矢上高校 理科(物理):保科宗玄 先生
邑南町立羽須美中学校:渡津友博 先生

 

ちなみに、『放射光科学研究センター』とは・・・

全国初の大学に設置された本格的な放射光実験施設であり、最先端のサイエンス追及と、当該分野の専門人材の育成を目的としています。

⇒「理科や科学に興味・関心はあっても、コロナ禍でなかなか現地へ見学・体験学習ができない」という課題に、”VRを使って先端科学を疑似体験”といカタチで応えていただきました!!

 

○講義:「科学を支える放射光の世界」

写真2

写真1

放射光の特徴を理解するために、光の発生についての基礎的なお話や身近な現象についてお話をしていただきました。

また、広島大学の放射光施設「HiSOR」の放射光を発生する装置、放射光を利用する設備全般についても丁寧に解説していただきました。

 

○演示実験:偏光板・方解石を用いた実験

方解石

偏光板

「偏光板2枚、透明フィルム1枚、方解石」を用いて、「光の観察と偏光という性質」について確認する実験をしました。

生徒たちからは、「実体験を通して物理現象に触れることで、より教科の理解度が深まると思う」「中学校の理科よりもより専門分野の内容なので、一層興味・関心が湧いた」という意見が出てきて、実施された講師の先生方も満足そうでした(´‐  `)

 

○最先端VRによる放射光施設見学

VRゴーグルを用いて、HiSORの研修施設の見学を疑似体験しました。

写真3

 

生徒たちは真剣に講義を聞き、実施された理科の先生だけでなく、多数の先生方にもVRによる科学施設見学を楽しんもらえました。

生徒からは「すごい!面白い!」と歓声もあがり、演示実験でも興味深々な様子で取り組んでいました!

写真7

写真8

 

最後の質疑応答では、生天目 教授にいくつか返答をしていただきましたので、少し紹介します!!

(矢上高校)生徒:「光より速いものありますか?今後発見されると思いますか??」

生天目先生:「相対論的な理解をして、光より速い物理現象が見つかっていないのが現状です。ですが、今後研究が進んで新たな発見があるかも知れませんね!」

 

(矢上高校)保科先生:「研究するにおいて、重視しておられることは何ですか?」

生天目先生:「研究には答えがないので、あらゆる実験で出てきたことに、”偏見なしで物事をみる”ことが大事であると考えています。それから、その実験に繰り返し取り組み、”好奇心を持って考え続ける姿勢”が必要であると思います。」

 

その他にも多数の感想や質問がありましたが、時間の都合でワークシートに書いて送り、生田目先生より後日ご回答いただきました。

今後も理科教育の一環として、実験や協働を通してさまざまな取り組みを実施していく予定です !(^ ^)!